汚い紐が大事なワケ・・・。: いつかきっとドットコム

汚い紐が大事なワケ・・・。

2008年07月28日 Comment(2) Trackback(0)

chawan.jpg

私はしないが、夫は茶道をたしなむ。
昔々、某えらい茶道の家元の内弟子をしていたことがあるそうで、
重要文化財の二階で寝起きしていたこととか、
重要文化財なので火を使ってはいけないので
冬は枕もとに置いたコップの水が凍ったこととか、
時の総理大臣のファーストレディが茶会に来た時のこととか、
とかとかとか、笑うに笑えぬ経験を内弟子時代いろいろしてきたらしい・・・。
そんなことから我が家にはお茶道具がゴロゴロと何点かある。

この写真の箱入り抹茶茶碗もそのひとつ。
私は茶道を理解していないので、この汚い紐の価値が分からない。
昨日、あちらで使ったあと、夫がこの紐を修繕して欲しいと言い出した。

夫:この紐のほつれてしまったとこ、あて布して修復してくれる?
私:新しい真田紐に取り換えちゃう? きれいな真田紐があるよー。

夫:だめ!この紐を取り換えたら意味がないんだよ。
私:この汚い紐が大事なの・・・?


chawan2.jpg
汚い紐が大事なワケがあまり分からないまま、チクチク開始。
見れば、すでに一度修復されたあとが残っていました。
ひと針ひと針そろった丁寧な縫い目を見ていると、
この茶碗は人から人へ大事に継承されてきたのだなぁ、と、
茶道を理解せぬ私でさえ、汚い紐をいとおしく思ったり・・・。

以前の修復に使われた布は、鼠色した目立たぬ無地の絹の生地。
今回私が使ったのは、同系色である緑の銘仙のハギレ。

こうして並んで見てみると、
以前の修復は目立たぬよう「そっ」とした感じがあるのに対し、
私のは柄を表に出してしまい、我が目立っている感じ・・・。

chawan3.jpg
これから先のずっと先、夫も私もいなくなったその先に、
誰かがこの抹茶茶碗を使う時、
紐を解きつつ、ふたつの繕われた縫い目を見てなにを思うだろうか?
「緑の方、縫い目が雑ねぇ」なんて、誰かが笑うのを想像して私も笑った。
未来の誰かのために、この茶碗を大切にしなきゃと思う夏の一日。

【今日のいつかきっと】
汚い紐には長い長い時間が織り込まれている。
自分もそのひと織りとなるべく少しずつ茶の湯について学ぼう。


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commentコメント

お茶のことはさっぱりですが。。。徐々にあて布をして修理していくうちに、オリジナルはあて布の下に隠れて見えなくなってしまうかもしれませんけれど、それでも代々伝えられていくのって素敵ですね!

■ Pupuさん こんばんは!
って、ドイツはいま何時でしょうか???

私もお茶のことはさっぱりでして、夫の点てたお茶をいただくのみです。
あー、ビタミン補給ー!とか思って飲んでる私には、侘びも寂びもありません(笑)。
とはいえ、古いものを繫いでいくことを素敵なことだと思う今日この頃です♪

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