祭りのあと。

あの日の翌日、ガランとした「川の家」。
泊まりがけのお客さまもみんな帰り、
ひとり後片付けをしていたところ、「あ、北島の100決勝!」を思い出し、
慌ててテレビをつけたところ、ちょうど北島がスタート台に立ったところだった。
そして、1分も経たぬうち北島康介は叫んだ。
58秒91がどれだけすごい記録なのか、
それは北島の雄叫びや実況していた解説者の興奮ぶりから想像するに余りある。
ほんの数年前まで1分を切ることが夢の世界だったのだということも。
表彰台の一番高いところに立ってなお、両サイドの選手より小さな体。
なのに、世界で初めて59秒を切って2大会連続の金メダル。
北島康介、すごい!!! 金メダル、心からおめでとう。
そののち。
何度か流れるインタビューを見ていて、気になることがあった。
それは。
タオルをやっと顔から外し、言葉にならぬ言葉を発したあと、
インタビュアーの質問にマイクが向かい、
北島からマイクが外れたその一瞬、
彼の唇が「ほっとした」と動いたように見えたこと。
その後のニュースや情報番組でそのことに触れていないので、
見間違えかなと思いつつ、いや確かに彼は言っていた。
「ほっとした」、と。
アテネ以降、上がらないモチベーション、故障、成績不振…、そして2連覇!
そりゃ、ほっとするだろうな。
悪いことばかりも続かない、そして、いいことばかりも続かない。
まさに人生は糾える縄の如し、だ。
+ + +

私も、あの日、ほっとしていた。
夫が無事に節目の誕生日を迎えたことに。
昨年まで、2年おきくらいに入退院を繰り返していた夫。
切れば治る病気と分かっていても、
手術後社会復帰するまで3ヶ月程度かかること、
命に関わる病気ではないとはいえ体にメスを入れることのリスク云々を思うと、
中々手術することが決断できなかった。
けれど、節目の誕生日を元気で迎えるため、
今後の人生のQOLを高めるために、
昨年5月、夫は手術を受けた。
術後の痛みとか私の体調不良とか、あれこれ大変な数ヶ月だったけど、
今では「そんなこともあったよね」なデキゴトになった。
あー、ほっとした。
無事にあの日を迎えられて。
そして、あの会をみんなが楽しんでくれたことに。
ほんとにほんとに、ほっとしたー。
【今日のいつかきっと】
とはいえ、好事魔多し、とも言いますし、無事是名馬でまいりましょ♪
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